2016年2月29日月曜日

Pac現場の会終了、次はゲノム微生物だ!

先日、「第二回PacBio現場の会」が秋葉原で行なわれました。自分で言うのもアレですが、大盛況!だったです。
ご協力頂いた方々には本当に感謝。

前日までの登録者と当日登録の方を合わせると、約80名
演者の方々と、スポンサー企業の方々、PacBio社員&我々トミーデジタル社員を合わせると、全体で110名
おおー、すごい数!

Sequelのデモ機を運んで前に置き、ブースキットを演者台の後ろに置き、パーティ風船をプカプカ飾って、会場の前はこんな感じに。

会場の様子(休憩時間が終わるころ)

この会場の後ろに、広いスペースがあって、お菓子置いたり、コーヒーがあったり、各社スポンサーさんのブースがあったり、という感じです。

こういう企業が主催するセミナーって、どうしても硬い感じがぬぐえないですよね。
終始真面目なセミナーもそれはそれで無難ですが、できれば少し型を外れた、後で少し怒られそうなくらいの(怒られませんでしたが)セミナーもやってみれば楽しいものです。
これもうちの社風だからなせる業?

今回のセミナーを簡単に振り返ってみましょう。

先ずは私の簡単なイントロとSMRTシークエンスのおさらいがあって、
トップバッターは一般社団法人 沖縄綜合科学研究所 中野和真様
沖縄におけるPacBioシークエンスを使用した共同研究について、様々な例をあげられました。

次に国立研究開発法人 農業生物資源研究所 坂井寛章様
アズキゲノムの論文のお話を、今回はインフォマティクス寄りに詳しく発表して頂きました。
ゲノムアセンブリは、アノテーションまでしっかりやろうとすると、非常に細かい丁寧な仕事が必要だということが、良く伝わってきました。

その後はDepartment of Genetics and Genomic Sciences, Icahn School of Medicine at Mount Sinai Robert P. Sebra様
Bobbyさんの仕事は非常に多岐にわたり、もちろん発表は英語なので、午前と午後に分けることにしました。
で、午前の部は、Non-Humanのテーマ(感染症バクテリアなどのサーベイランスなど)

ランチョンセミナーは日本ジェネティクスさんから、サイズセレクションに必要な機器のご紹介。
お弁当、美味しかったですよね。 あ、もちろんお話も、実験するひとには参考になったのではないでしょうか?

午後はトミーデジタルから、新製品Dragenの紹介と、PacBioに関するクイズ大会。
Dragenは実機は残念ながら間に合いませんでした。
クイズ大会は、リアルタイムに何人がどこに投票したかわかるようなシステムを使って、それなりに盛り上がりましたよね。

さて次は、東京大学大学院理学系研究科 小森智貴様
PacBioを一分子計測の顕微鏡として使用している日本で唯一のラボからの発表です。
NGS現場の会では絶対聞けない貴重なお話でしたよね。

そして、東京医科歯科大学難治疾患研究所 田中裕二郎様
PacBioのロングリードをもってしても、ヒトゲノムでは正確に読めない・読めづらい領域がある、そういうことが伝わるご発表でした。しかしそういう長い繰り返し配列は、難治疾患に関係する場合が多いんですよね。

Bobbyさんの午後のセッション、こちらはHumanのテーマ(全ゲノムやターゲットリシークなど)。さらにはSequelを使ったアンプリコンシークエンス&変異検出のデータも登場!

休憩はさんでアズワンさんのコーヒーセッションセミナー
BioNanoのIrys(ゲノムマッピングの機械)の発表でした。

その後DNAnexus Inc. による、サービスの紹介。
アマゾンクラウドを使った、ゲノムアセンブリパイプラインサービスの話です。
余談ですが、DNAnexusの彼らとは、翌日、有楽町の「新日の基」っていう高架下居酒屋に連れて行って呑みました。日本食大好きらしいです。結構喜んでました。この居酒屋、外国人の接待には良いですよ。店員さんみんな何かしらのバイリンガルなので。

話を戻して、次は金沢大学 医薬保健研究域医学系革新ゲノム情報学分野 細道一善様
PacBioによるHLAのシークエンスは、メディカルへの応用が一番進んでいる分野です。
他のシークエンサー(ONT含む)のデータも比較に紹介されていました。

最後のユーザ演者は、慶應義塾大学先端生命科学研究所 荒川和晴様
クモの話とクマムシの話。
クマムシについては、ライバルの論文のおかしなところを論理的に攻めている荒川さんが格好良かった。

みんなが疲れてきたところで、私の軽い内容の話。
いえ、ちゃんと、Sequelの最新データもお見せしました。
突っ込まれる点もあるにはあるんですが、最初のデータですからねえ。今年中にはもっとすごくなりますよ。

ゆるい締めがあって、記念撮影、パシャリ!
記念撮影
写らなかった方もいるので110名全員ではないですよ


演者の先生方には本当に感謝します。遠方からこの発表のために駆けつけてくれた方もいらっしゃいました。ありがとうございました。

スポンサーの日本ジェネティクスさんとアズワンさんも、急なお願いにも関わらず発表して頂き、ありがとうございました。

また、セミナー会場や懇親会会場をおさえてくれたり、裏方でいろいろ準備・働いてくれた同僚たちもお疲れ様でした。通常業務にプラス、これの準備、でしたからね。




さて、今度は3月4日のゲノム微生物学会です。東工大@大岡山にて。
ランチョンセミナーを行ないます。
ゲノム微生物学会に参加されるかたは注目ですよ。

参考文献はこちら
Hiraoka et al.
Genomic and metagenomic analysis of microbes in a soil environment affected by the 2011 Great East Japan Earthquake tsunami.
BMC Genomics. 2016 Jan 14;17(1):53

学会運営会社に聞いたところ、整理券とかは配布しないみたいですから、直接会場へお越しください。
お弁当が無くなる前に。