2017年5月30日火曜日

PAG Asia 2017 ソウル(1)

韓国のソウルに来ています。ほぼ初めてです。
PAG Asiaは毎年シンガポールでやっていましたが今年は韓国。
場所はコンラッドホテルという超高級ホテル。

月曜は、PacBioのスポンサードセッションでした。
2人のゲストスピーカーを呼んでの話。
テーマは、コーヒーのゲノムアセンブリと、もうひとつはニワトリのIso-Seq
ニワトリの方は私も少しNGS現場の会で紹介しました。
コーヒーゲノムは前に聞いた時よりもだいぶ進展があったなあ、という感じです。

現在世界のコーヒー生産量の7割を占める、C. arabica (アラビカコーヒー)を読むんですが、これは4倍体なんですよね。
これは、C. eugenioidesC. canephora を先祖に持つそうです。
C. eugenioides は、もうコーヒー生産には使われていないそうで(もうあまり存在しない、って言っていたっけ?ごめんなさいあいまいで)、ゲノムサイズは0.67Gb
C. canephora は、arabicaの2倍のカフェインを持つようなパンチの効いた種で、ゲノムサイズは0.7Gb
お互い2倍体がはるか昔にくっついて4倍体の arabicaが生まれ、こちらゲノムサイズは1.3Gb
でも、4倍体は読みにくいので、ここから2倍体の不稔の種を作ります。
この2倍体のサンプルを読んだとのこと。
もちろん、arabica だけでなく、両親の eugenioidescanephoraも読んだ。

PacBioで十分量のカバレッジ読んで、Falcon
その後、arabicacanephoraについてはDovetail Hi-Cも行う。
スキャフォルドを作った後は、Bio Nanoで物理マッピング読んでさらなるスキャフォルド。
最後に連鎖解析で整える。という流れ。

Hi-Cをやるからには、生の組織が必要なので、生きた細胞が取れなかったeugenioidesはHi-Cができなかったらしいです。

Hi-C終わった時点でもう、スキャフォルドのN50 で32.74Mb とか 45.84Mbとか、とんでもない値なんですが、結局BioNanoでやり直すと値が小さくなるんですね。
やはり、ひとつの技術に頼るよりも、2つ以上の技術でバリデーションしたほうが良いのかもしれませんね。
この場合は、DovetailのHi-Cと、BioNanoの物理マッピングです。

毎年ネスレのコーヒーゲノムアセンブリの話を聞いているんですが、ついにアラビカから両親の系統種まで読んだか、という、感慨深い気がしました。
明後日のPacBio ユーザーミーテイングでもこの話はあったっけな?
またその辺の報告をお楽しみに!

さて、コーヒーといえば、ソウルはカフェが多いので有名です。
スタバのような禁煙のお洒落なカフェが、私の泊まっているホテルの周りにはたくさんあります。
タイムズスクエア、っていう場所です。
でも、カフェは正直、女子率が高い! 
男子は兵役があるから、かな? 女の子が目立ちます。

なんやかんやホテルに戻り、ベッドに入る直前に呼び出され、夜の11時半までPacBioのメンツ7人くらいで飲んでました。
便利だからと同じホテルにするのはいいけど、飲みに付き合わないといけない(まあこれも楽しいんだけどね)。
ということで、明日もあるので早めにお開きでした。

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