先週から、PacBioシーケンサーにとっぷり浸かる生活が始まりました。
待ちに待っていましたが、実物を前にすると、さすがにすごい代物です。
昨夜はついに、夢にまでこの巨体が出てきました。
見たことが無い、という方のために説明しますと、右側の大きい方が、シーケンサー本体です。
高さ158.0 cm、幅200.4 cm、奥行き77.0 cmで、重さは約1トンあります。
左側の黒い箱が、一時的なデータストレージ+ベースコール計算機です。 100kg 以上あります。
さらに、外付け窒素ボンベが最低2本必要です。 窒素ボンベからは常に一定の圧が右の装置に送り込まれ、内部のレーザー光学機器を水平に保っているのです。
操作方法と機器について、よくまとめられたオーバービューをYouTubeで見つけました。
SMRT Cell というのは、他社製のシーケンサーでいうフローセルやチップと同義語です。
このCellの底に、ZMWという小さい穴が15万個空いていて、その穴の中でポリメラーゼが実際にDNAを合成するわけです。
一つのSMRT Cellはこんなに小さいんですよ。
これが8個で1セット。 ちょうど8レーンで1フローセル、と似ていますね。
サンプル調整した後は、指定された場所にキットをガチャッとセットして、タッチパネルをいじくってRunします。 具体的には、サンプルを選んだり、読む時のムービー時間をセットしたり、など。
ついでに言うと、このタッチパネルの反応が、日本人には遅く感じるかもしれません。(私だけ?)
例えて言うと、一昔前の郵便局のATM ちゃんとタッチしてもちょっと遅れる。
そこはがまんで割り切るべきですね。
PacBioを置く環境についていうと、大事なのは床が丈夫で、水平であること。
水平であることは最も重要です。 これは設置前にエンジニアが厳しくチェックします。
そして温度が常に一定であること。 温度変化は内部の光学機器に大きな影響を及ぼします。
なので、空調設備は大事です。 休み中でも空調は切ってはいけません。
長時間作業をする場合は、上着を忘れずに。
先ほど紹介したYouTubeにはシーケンサー内部の様子が少し登場します。
サンプルのローディングはロボットが行います。 産業ロボット大国の日本製でないのが残念ですが、動きは意外と速いです。
無事データが出てくれば、シーケンサー横の黒い箱で、QCを行います。
あまり読めていない時、データが汚いときは教えてくれます。
ここでのクオリティ結果は、先のタッチパネルでも参照できますが、別の2次解析用サーバに転送して、RS Remoteというソフトで参照するのが一般的だそうです。
このあたりはまた、おいおい。
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