2014年5月20日火曜日

皆様ありがとうございました!

今年上半期最大のイベント(私の中では最大のイベント)、「PacBio現場の会」が無事終了しました。
参加者は全体で80名を超えました。


企画したのが3月上旬。 2ヶ月間で良くここまで準備できたなあ、と。
でも何といっても、スピーカーの皆さんがとても協力的で、すぐに決まったというのが良かったです。
会場押さえが結構難儀でした。こういう100人くらいの会場は、結構前から予約で埋まってしまうものですね。
秋葉原UDX、実は3月下旬にキャンセルが出たので決まったんです。
それまでは日本橋のちょっと歩くところの会場でした。
ま、UDXは良い会場ですから、キャンセルが出たとの電話頂いたとき即決でした。


参加された皆様、実は皆様こそが今回の主役でした。
(写真、小さくてすみません。大体の雰囲気が伝わればと。
参加者には、大きいサイズのファイル差し上げます)

PacBioについて、またはトミーデジタルについて、どんな印象を持たれたでしょうか?
企業セミナーらしからぬ、クイズとか、記念写真とか、いかがでしたか?
「現場の会」という名前を付けたのも、皆さんに楽しんでもらい、かつ記憶に残ってもらう、そんな会にしたかったからです。

アンケートの結果、ほとんどの方が「たいへん満足」とお答え頂きました。

ショートリードの情報はもう溢れんばかりに氾濫してますが、PacBioの情報はまだまだ限られている。 何より論文がまだ少ないですし、使い方が特殊。
特殊というか、個性があるんですね。
超長く読める、そんなに多くのリードは出てこない、一本あたりの精度は悪いが集まるとどのシークエンサーよりも良い などなど。

今回お話頂いた演者の方々は、みなさんとても魅力的でエネルギッシュに満ちたお話でした。
きっとPacBioがとても好きなのです。
データを見るまではこの感動は得られないのでしょうが、実際に読んでそのロングリードを得た瞬間、「これでゲノム決まる!」という実感を得るのでしょう。
ゲノムが完全に決まるまではいかなくても、やってる研究がだいぶ進む!
ライバルに差を付けられる!
ってね。


というわけで、お金が無いから、装置買えないから、PacBioあきらめる、なんてもったいない!!
共同研究、受託会社に頼む、という手段があります。
そのときはやっぱり、日本国内で実験するところを選びましょう!
国内なら、私たちもサポートできるので。



それともうひとつ大事なことをお知らせします!

以前、P5C3という新酵素の話をしたとき、これはScaffold用であってアセンブルには向かない、と申しました。
当時はPacBio本社でもその考えでした。

が、

いろいろ経験を積んだ今は、「P5C3をデノボアセンブリに使っても意外といけるじゃん」 ということで、P5C3は事実上のデフォルトスタンダードになりました。
今回の現場の会でも沖縄綜研の中野さんが発表してました。

ちょうど同じ日に、PacBio本社から連絡があり、P5C3は、マイナーバリアント検出以外の全てのアプリケーションに応用可能、ということになりました。
条件として、2次解析ソフトSMRT Analysisが最新の2.2になっていることが必要です。
精度が若干、P4C2に対して落ちるのは確かですが、それでもバクテリアアセンブリの結果はP4C2と比べて全く遜色ありません。
カバレッジを45くらい稼げばQV50に達したので、精度は問題にならない、と本社は言っていました。
長さを生かせるので、大型ゲノムに対しても利点の方が大きいと思います。

そうなると、これからのPacBioシークエンスはほとんどがP5C3、平均8kb、9kbは当たり前、になってきますね。

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