2016年4月10日日曜日

ゴリラゲノムとユーザーミーティング

久しぶりです!
京都では先週、国際人類遺伝学会があったようですが、私はブース設営だけしました
ブースはこんな感じ
格好いいでしょう?
デザイン監修、私ですから!

で、その後学会には出ず、南に飛んだのですが、3日間、Dr. Jason Chinと一緒にいました。
Jason Chinといえば、HGAPやFalconを開発した、優秀なバイオインフォマティシャンです。
彼と話して、Falconのすごさを実感しましたよ。

Falconを使った最近のビッグニュースといえばこれ!
ゴリラゲノムのPacBioシークエンス

発表されたのが4月1日だったから、エイプリルフールのジョーク?
と誤解されたかもですが、本当の話。
実は私はこの日、「グレイタイプの宇宙人エリア51でシークエンスされた」っていうネタを書こうと思って準備してたんですが、やらなくて良かった・・・。
ゴリラネタまで嘘に思われたかも。

論文はフリーなのでどうぞ
Gordon et al.,
Long-read sequence assembly of the gorilla genome
Science  01 Apr 2016:
Vol. 352, Issue 6281,
DOI: 10.1126/science.aae0344

Gordon et al,, Science 2016
上の図、BとCは、Contigの長さをビジュアルで示したもので、ゴリラゲノム3Gbのうち10%をどれだけの長さのContigで構成できているか。
BがPacBioのアセンブリ、Cがショートリードのアセンブリ
もう一目瞭然ですね。

今回PacBioアセンブリを行なったのは1個体、Susieという女の子ゴリラ。
パーソナルゲノムです。

Gordon et al,, Science 2016
両者のアセンブル結果を比較しても断然PacBioアセンブリがすごい!
Contig N50にしても、最長Contigにしても、これまでのアセンブリ結果が何だったのか、というくらい、PacBioアセンブリのすごさがわかると思います。

使ったPacBioデータは、74.8x のデータ量。P6C4最新試薬、RSII
Falconを使ってアセンブリして、3.1-GbpゲノムのN50 はなんと9.6Mbp!!


さて、毎年この時期に来るシンガポールでのPacBioアジアユーザミーティングですが、今年は6月8日~です。
6月6日~8日までがPAG Asia学会。
その後がPacBioアジアユーザミーティング。
アジアだけでなく、アメリカからも招待講演があります。
今年は、このゴリラゲノム論文の著者の1人、Dr. Chris Hillが演者のひとりに予定されています。
おもしろい話が聞けますよ、きっと。

基本的には、PacBioのユーザを対象としたミーティングなのですが、共同研究していたり、データに触れていたりする方も参加は可能です。
PAG Asiaに出るひともぜひどうでしょうか?
私にメール頂ければ、詳細お伝えします




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