10月7、8日に岩手大学の育種学会に行ってきました。
「ゲノム育種」という言葉はNGSの登場前から結構昔から言われてきたみたいです。
親戚に農家もいないし、農学の知識が無い私なりに理解したのは、育種にはどうも、1.収量を多くする、2.病気や環境ストレスに強くする、という2つの大きな目的があるようです。
イネなんかを想像するとわかりますよね。北海道で栽培できる品種はどう考えても寒冷環境に耐性がありそうです。
イネは昔と比べて収穫量が増えたと、中学か高校の教科書で習った記憶もあります。
ですが昔の品種改良は、交配して育ててみないとこの形質が遺伝したのかわからなかったから、手間と時間がかかっていた。
それを今では、ゲノムを読んで有用な形質遺伝を持つDNA配列(DNAマーカー)がわかってさえいれば、交配したあと、個体がまだ小さいうちに遺伝子検査すれば(スクリーニング)どの個体に有用遺伝子が含まれているか、がわかる。
そうしてこの個体を増やしていけば、有用な形質を持った「品種」を効率的に作ることができる。
これを「ゲノム育種」という。
そこで、有用な形質遺伝を持つDNA配列、を探すためにたくさんの育種研究者が日々シークエンスをしている。
んー、あってるかな?
さて、育種学会のポスターで、信州大学のパパイヤの性に関する発表がありました。
オス、メス、両性、の3つの性が普通にあることに驚き!
今度パパイヤを食べるときは友達に自慢しましょう。
植物のゲノム解析は、1.サイズが大きい、2.リピートが多い、3.倍数性が複雑、などの理由でとっても大変。
なのでゲノム配列がたとえわかっていなくても、皆さんいろいろ工夫して(妥協して)遺伝解析をやっているなあ、と実感しました。
でも皆さんならもう、PacBioとDovetailを使えば結構ちゃんとしたゲノム配列が決定できることを知っていますよね?
さて、PacBioのウェビナーの宣伝です。
10月24日と31日に、うれしくも日本時間に合わせて動植物ゲノムアセンブリのウェビナーがあります。
1回目(10/24)
"SMRT Sequencing Applications in Plant and Animal Sciences: an Overview"
by Emily Hatas, Director, AgBio, Vertical Marketing, PacBio
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2回目(10/31)
"Understanding, Curating, and Analyzing your Diploid Genome Assembly"
by Sarah B. Kingan, PhD, Bioinformatics Scientist, Applications, PacBio
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