ウシの場合、黒いアンガス牛と白いブラフマン牛の掛け合わせで、ブランガスという牛がいるそうです。これは、肉質は良いが暑さに弱いアンガスと、肉量は少ないが病気や高温に強いブラフマンの掛け合わせで、両方の良いとこを取ったF1牛です。
このようにして作りだしたF1ハイブリッド種は、とてもゲノムのヘテロ性が高いと想像できます。
ゲノムを読んでアセンブリしたら、ゲノムサイズx2くらいのアセンブリサイズが作られるでしょうね。
それにPacBioのようなロングリードで深く読んだとしても、Falcon Unzipではハプロタイプスイッチ、ということがおきて、完全にハプロタイプを決めることは困難。
PAGXXVI Dr. Sergey Korenのスライドより ”Falcon Unzipで作られるPrimary Contigは、正しいハプロタイプを反映しない。 これは、Pseudohaplotypesといった方が良い。 正しいHaplotigsを作るには、もっと別な方法が必要。” |
あらかじめアンガスとブラフマンはIlluminaショートリードでたくさん読んでおく。
F1はPacBioでたくさん読んでおく。
F1をアセンブルする前に、F1のPacBioリードを、親のショートリードのK-merで、SNPをもとにそれぞれの由来リードに分けてしまう。
アンガス由来とブラフマン由来に分けられたPacBioリードを、Canuでアセンブルする。
ざっくり言うと↑な感じです。
PAGXXVI Dr. Sergey Korenのスライドより 左がFalcon Unzip、右がTrioBinningの結果 左はアンガスとブラフマンがFalcon Unzipではうまく分けられていない 右は、両者のTrioBinning後のアセンブリがきれいにアンガスとブラフマンに分かれている |
野生動物や、親がわからない種は、できないのではないかな。
さて、SMRT Informatics Developers Conferenceの発表に使われたスライドはこちらにアップされていますので興味ある方は是非チェック!
PacBioのポスターなどもあるので面白いですよ。
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