まずはPacBioの最新スループット
これは今日のワークショップでMarty(製品担当責任者)が発表していたのでそのまま紹介しますね。
PacBioワークショップより Martyの発表 |
な、なんと、ポリメラーゼリードのN50 が30kb超!
つまりデータの半分以上が30kb以上の長さということ。
1セルあたりの塩基数は10Gb
リード数は40万本
いいですねえ、素晴らしい。
ロングリードのあちらの会社には負けてませんよ!
もうひとつのゲノム関連企業、Dovetail Genomics
こちらは新製品の発表です。
Dovetail Hi-Cキット |
Hi-Cライブラリ作製キットです。
もうウェブサイトにも情報が載っているので見た方もいるでしょうか。
これは、1キット8本入りで、1本は3Gbまでのゲノムサイズに対応しています。
つまり5Gbのゲノムなら2本分が必要。3Gbゲノムサイズまでの生物なら1キットで8サンプル分が作れます。
ユーザはこのキットを使う前に、自分が読みたいゲノムのドラフトアセンブリを持っていることが条件です。
さらにそのアセンブリのコンティグ/スキャフォルドのN50 が1Mb を超えていることが必要です。
その理由は、Hi-Cで良い結果を出すためにはもともとのアセンブリのクオリティが良い必要があるからです。
そのクオリティ(N50=>1Mb)に達していない場合は、あらかじめPacBioでアセンブリしておくか、Chicagoを使ってアセンブリしておくか、いずれかが必要でしょう。
さて、Hi-CキットでHi-Cライブラリを作ったら、自分のところでシークエンスします。
HiSeqXで1レーンくらい読めば3Gb程度のゲノムなら事足ります。
読んだリードを自分のドラフトアセンブリと組み合わせてスキャフォルドするには、HiRiseというソフトウェアが必要です。
これを追加料金でDovetailにお願いするも良し、自分でやってみたい場合はDNANexusのクラウドパイプラインを使って無料で1回やるも良し。
このキットにはDNANexusのパイプラインで1回解析する分のライセンス料も含まれています。
現在はまだ、哺乳類でしか検証していないので他の生物種でうまくいくかは未確認ですが、いずれできるようになるでしょう。
そして4月以降のどこかで、植物用のキットも出る計画。
気になるお値段ですが、来週以降に決定する予定です。お楽しみに。
キットを販売すると言っても、今まで通り受託サービスも続けますから、全部お任せコースも維持します。
Dovetailは公平な目で見ても、今年のPAGで一番勢いのある会社と言っていいと思いますよ。
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