2017年、今年も宜しくお願いします。
皆さんはバイオ系の大きな国際学会と言えば、何を想像するでしょうか?
AGBT? BIO? AACR? ASHG? HUGO? それとも来週末からの PAG?
AGBTとBIOはどちらかというとテクノロジー中心
AACRはがん学会、ASHGは遺伝学会なのでアカデミック中心
HUGOはヒトゲノムコンソーシアム的な? PAGは植物動物のメイン学会なのでこれもアカデミック中心かな?
これまで企業のひとのみならず研究者のひとたちも「次にどんな技術が出るか?どんな製品・サービスが出るか?」をいち早く知るためには、このような学会での企業の発表に注目するのが普通でした。
AGBTやBIOはそんな企業の展示会、製品発表会的な役割もあったようです。
今はそれに加え、よりインパクトのある発表の場として、J.P. Morgan Healthcare Conference というのがあります。
J.P.Morganと言えば、世界最大の総合金融会社のひとつ。
歴史をさかのぼれば、関東大震災後の債権を日本政府からたくさん買って、震災復興に貢献したとか。
それは置いといて、このカンファレンスは完全に投資家向けのものです。
来週1月9日から13日まで、サンフランシスコで行なわれるそうです。
最近はバイオ業界にも投資家マネーが大量に入っているので、こういう場で企業の方向性を示したり、新しい製品を発表したり、企業買収などのタイミングを合わせたり、しています。
今年のJPMでどんな発表があるか?
この業界のひとは注目しているでしょうね。
いろいろ予想があるみたいですが、私も HiSeqX みたいな超ハイスループットのNGS装置はもうしばらく出てこないと思います。
ショートリードのテクノロジーはもう飽和な気がして。
受託で頼んだほうが自分で装置を買うよりも安い、というのは、装置はあまり売れないということなので。
投資家受けの良い話、というのは必ずしもサイエンスの常識に合っていないこともあるでしょう。
そうなるとやっぱり、クリニカルシークエンス、精密医療、サンプルからデータ解釈まで、AI、というようなわかりやすいテーマでかつ新しい技術が発表されるんじゃないかな、と思ったり。
企業のCEOがどんなビジョンを持っているか、会社はどのような方向性に向かうつもりなのか、を知るにはとても良い場だと思います。
上場企業ならそれらの情報は、このコンファレンスが終わったら発表されるはず。
気になるひとは是非チェックしてみましょう!
PacBioとRocheとの関係も、CEOから説明があります。
その話は、2月7日の「PacBioセミナー@秋葉原」でもされる予定です。
ではまた。
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