2019年4月2日火曜日

PacBioのおもひで その3

アメリカ本社でのトレーニング

FAS(フィールドアプリケーションスペシャリスト)は入社してすぐに本社での実験トレーニングがあります。私はバイオインフォ担当だったのと入った時期が忙しくて、すぐに本社トレーニングはできませんでした。その代わりウェブ経由のリモートトレーニングをやってもらっていました。

数ヶ月後、落ち着いた時にメンローパークの本社に行って、バイオインフォトレーニングを受けることになりました。ついでにFASの実験トレーニングも受けてきました。久しぶりに握るピペットマン。私の他にあと2人、実験トレーニングを受けましたけど、私の結果もなかなかでしたよ。Ampure精製でDNAを全部ロスったように見えましたが、トレーナーのプリモさんの裏技でランに持っていたらちゃんと20,000本くらい読めてました(当時のZMWは75,000個)。

ここでPacの色々な人たちと会います。トレーナー以外にも、酵素開発担当、製品開発担当、組み立て担当、カスタマーサポート担当、出荷担当、などなどなど。やはり本社に行くとたくさん出会いがあるなあと実感。

PacBioの本社にはあちこちにキッチンがあり、冷蔵庫の飲み物は無料、サラダとかチーズとか、スナックや果物やドーナツとかも無料で置いてありました。よくホテルに持ち帰ったものです。
また毎月決まった日にバーベキューとか、ビールイベントがありました。これは楽しかった。シリコンバレーのベンチャーはこれが普通かー、って。



ロングリードブームに載ってPacBioが有名に

2012年から13年は、ロングリードと言えばPacBio、と言うくらいPacBioのRSが有名になってきました。と言っても、C2ケミストリーの初期は平均リード長が2,000 bpくらいだっかな。今から思えば短かった。それが 3,000 bp, 5,000 bp というように試薬のアップデートがあるごとにどんどん長くなっていきました。
それ自体は良いことなんですが、代理店の立場で言うと、アップデートがあるたびに商品が増えるので、その度に価格表を書き換えたり、いつから出荷できるのかとか古い試薬はいつ停止になるのかとかをPac本社に確認したり、もう大変なんです。で、アメリカの会社は結構急なお知らせが多い、、、

でもお客さんの期待も高いので、トミーのPacチームは色々工夫して出荷時期の調整をしたり、本社に交渉したり、ここでも良い経験をさせてもらいました。
当時、トミーのPacチームは、私の他にFASが2人、営業1人、エンジニア2人、オフィスアドミン1人、と事業部長の計8人。その後装置が売れるにつれて増えていきました。

トミーのPacチームは出来たてのメンバー構成は、もともとトミー出身の人と、私みたいな外部からきた人との混合だったので、最初は私にとっても全てが新鮮でした。会社のカルチャーは色々あると思いますが、トミーデジタルは日本の会社にしては個人の自由・裁量が高い方だと思います。Pac事業部は出来たてだったということも影響しているのかもしれません。そして、酒好きな人が多い。これはPac事業部以外の部署の人もそうですが、体には気をつけましょうね。

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